投資のETFを2〜3年で売却した話。プラスで売れたけど学んだ「お金の置き場所」

コア・サテライト戦略を2階建ての家で表現した、コツ活ノートの記事サムネイル 投資

数年前、当時持っていた米国ETF(VTI・HDV)をある日全部売却しました。

ありがたいことに含み益が出ていたので損はしませんでした。むしろプラスで終わりました。

それでも、今振り返ると「あの経験で気づいた一番の学びは、生活防衛資金の大切さだった」と感じています。

「投資をしっかり続けたい」と思う人ほど現金をちゃんと持っておくことが大事。一見矛盾するようですが、私はこの順序を間違えていたからETFを売る判断をすることになったと思います。

この記事では、当時の私のリアルな状況と売却から学んだことを書いていきます。これから投資額を増やしていきたい同世代の方の参考になれば嬉しいです。

数年前の投資スタイル

当時、私の投資スタイルは2階建てでした。

1階(コア):つみたてNISAでS&P500投信を月3万円

これは「絶対に止めない」と決めていた部分です。給料が入ったら最初に天引きされる感覚で何があっても続ける積立。

2階(サテライト):余剰資金でVTI・HDVを買い増し

毎月の生活費と積立を引いて、お金が余った月だけ米国ETFを買い足していました。VTI(米国全体)とHDV(高配当ETF)を気が向いた時にちょっとずつですね。

今思えばこれは「コア・サテライト戦略」と呼ばれる王道のスタイルなのですが、当時の私はそんな用語も知らず、ただ「積立は守る、余裕があるときに別のものも買う」と感覚的にやっていました。

この、何となくやっていた「分け方」が後で私を助けることになります。

売却することになった経緯

数年前、人生でちょっと大きな出費が必要になる出来事がありました。

詳しい中身は伏せますが預金だけでは足りない金額が必要で、投資している分から取り崩す必要が出てきたのです。

ここで迫られた判断が…どこから売るか?

選択肢は2つ。

  • 積立(コア)のS&P500投信を一部解約する
  • 余剰資金で買ったETF(サテライト)を売る

迷わず後者を選びました。積立は何があっても残したかった。つみたてNISAの非課税枠を一度使った分は戻ってこないし、積立を一度止めると「もう一度始めるエネルギー」が必要で、その時の自分にそれを期待できなかったからです。

そして、VTI・HDVを全部売却しました。

幸いだったのは、当時の相場が悪くなかったこと。含み益が出ている状態で売れたので、損切りどころかプラスで終わりました。

「あ、よかった、利益が出てる」と、その時は安心していました。

でも、それは「自分が運が良かった」だけだった

しばらく経って気づいたのは、含み益で売れたのは、たまたまタイミングが良かっただけということ。

もしあれが、コロナショックの時期だったら?リーマンショックのような大暴落の真っ最中だったら?

私は同じ判断(余剰資金で買ったETFを売る)をしたでしょう。生活費が必要なんだから選択肢はないです。

その場合、含み損で売って、しかも生活費に充てるという最悪の組み合わせになっていたはずです。

「投資は10年以上動かせないお金でやれ」という、よく聞くアドバイス。当時の私も知識としては知っていました。でも、それを本当に理解したのは自分が「動かせないお金じゃないのに投資してしまっていた」と気づいた時でした。

売却後に変えたこと

この経験から、私は3つのことを変えました。

1. 生活防衛資金を最優先で確保

一番大きな反省はこれですね。当時、私の生活防衛資金は薄すぎました。

「とりあえず投資を増やしたい」という気持ちが先行して、現金を厚くするより投資に回していました。

売却後は、月の生活費の6ヶ月〜1年分を絶対動かさない口座に確保することを最優先にしました。投資より、まずここ。

2. 余剰資金の投資を一時的に控えた

ETFを売却してから少しの期間、余剰資金の投資は休止しました。

積立(コア)だけは続けて、それ以外の投資は止める。現金比率を高めて生活防衛資金の積み上げに集中しました。

「投資を止めるのは損失」と感じる人もいるかもしれませんが、私は逆だと考えています。生活防衛資金が薄い状態で投資を続ける方がもっと大きなリスクだと自分の体験で知ったからです。

3. 積立の中身を見直した

ちょうどその頃、山崎元さんの『ほったらかし投資術』を読んで長期投資の本質を学び直しました。

その結果、新NISAが始まったタイミングでつみたて投資枠の購入分をS&P500からオルカン(全世界株式)に切り替えました。米国一国に集中するより、世界全体に分散する考え方が、今の自分の人生観に合うと感じたのが1番の理由です。

今は、

  • 積立(コア):オルカンの投信を継続
  • 余剰資金(サテライト):S&P500の投信を購入

というスタイルに落ち着いています。

同じ手取り帯の人に伝えたいこと

投資を始めると、誰でも「とにかく早く積立額を増やしたい」と思います。私もそうでした。

複利の効果を最大化するには早く・多く積み立てたほうがいい。それは確かに事実です。

でも、生活防衛資金が薄いまま投資額だけ増やしていくのは、暴落と人生のトラブルが重なった時の備えがゼロになっているということ。

私が学んだ「お金の順番」はこうです。

  1. 生活防衛資金(現金)を確保する:何があっても投資を売らずに済む土台
  2. 積立投資(コア)で淡々と続ける:長期で複利を効かせる本丸
  3. 余剰資金で攻めの投資(サテライト):あくまで余裕がある時だけ

この順番を守れば人生で何か起きても投資そのものをやめずに済みます。投資をやめないことが長期投資の最大の強みですからね。

おわりに

「投資より先に生活防衛資金」というアドバイスは、おそらく投資ブログを見ていると何度も目にする言葉です。

でも、本当の意味を理解するのは自分が一度危ない目に遭ってからかもしれません。私はそうでした。

幸い、私は含み益で売れて済みました。でも次は運が味方してくれるとは限りません。

同じ手取り帯の方、これから投資を始めたい方が、私と同じ後悔をしないようにこの記事を書きました。

積立の前に、まず現金を厚くする。それだけで、投資人生がぐっと安定します。


※当ブログは個人の体験記であり、特定の金融商品を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いいたします。

続編はこちら↓

夫婦でも「自分の分は自分で守る」。私の生活防衛資金100万円の作り方
私は今、自分の口座に約100万円(生活費の約1年分)を生活防衛資金として確保しています。夫婦合算ではなく、私の口座だけで100万円。これは「自分の負担分の生活費は何があっても自分で払えるようにしておきたい」という考えで貯めたものです。前回の…
夫婦で月4万円のNISA積立。これから合計6万円に増やしていく話
今、私たち夫婦は合わせて月4万円を積み立てています。内訳は妻が楽天VTIを月3万円、私(夫)が新NISAのつみたて投資枠でオルカンを月1万円。そしてこれから私の積立を月3万円に戻して、夫婦合計で月6万円にしていく予定です。このブログでこれま…
投資を勉強してきた私が、放置運用の妻に負けた話
新NISAが始まって、夫婦のNISA口座を並べて見たときのことです。何気なくお互いの口座の損益も確認した、そこで気づきました。私の口座より、妻の口座の方が増えていたのです。しかも、まあまあ差がありました。金融関係の勉強良くするのは私の方でし…

コメント

タイトルとURLをコピーしました