新NISAが始まって、夫婦のNISA口座を並べて見たときのことです。
何気なくお互いの口座の損益も確認した、そこで気づきました。
私の口座より、妻の口座の方が増えていたのです。しかも、まあまあ差がありました。
金融関係の勉強良くするのは私の方でした。本やYouTubeで情報を集めて、余剰資金では数銘柄を選んで相場をチェックしてきました。
妻はそういうことを一切していません。
月3万円の楽天VTI積立を5年間ただ続けてきただけです。
証券口座にログインするのも、年に数回あるかどうかでした。
それなのに、結果は妻の勝ちでした。
今日はその理由を、自分への反省を込めて整理してみたいと思います。
夫婦それぞれの投資スタイル
まず前提として、私と妻の投資スタイルを並べてみます。
私のスタイルはこんな感じです。
- 投資本やYouTubeで情報収集をしている
- S&P500からオルカンに切り替えた
- 余剰資金でVTIとHDVを買い増ししていた
- 1年ほど働けない時期があって、そのときにVTIとHDVを売却した
- 初めのうちは銘柄を見直したり増やしたりしてきた
一方で、妻のスタイルはこうです。
- 月3万円を楽天VTIに積立、これだけ
- 5年間、銘柄は一度も変えていない
- 相場のチェックはしない
- 証券口座にログインするのは年に数回
- 投資の話を私から振られても「へぇ〜」で終わる
並べてみると、対照的すぎて少し笑ってしまいます。
「ちゃんとやっているつもり」が私で、「放置」が妻です。
普通に考えれば、私の方が結果が出ていそうに見えます。
でも現実は、そうではありませんでした。
理由①:相場を見ないから、売らない
一番大きな差はここだと思っています。
私は1年ほど働けない時期があって、そのときにVTIとHDVを売却しました。
プラスで売れたので、当時は「ちゃんと利益確定できた」と思っていました。
でも今になって振り返ると、あれは売らなくてよかったお金です。
生活防衛資金がもう少しあれば、売る必要はありませんでした。
そして売らずに持ち続けていれば、その後の上昇分も乗っていたはずです。
このあたりの話は1記事目に詳しく書いています。
→ 投資のETFを2〜3年で売却した話
ここでポイントなのは、「売る判断」をしたのが私だということです。
妻は同じ時期、同じように積立を続けていました。
もちろん下落局面もありました。コロナショックの余波もあったし、2022年の調整もありました。
でも妻は売っていません。
なぜか。
そもそも、相場を見ていないからです。
下がっていることに気づいていないので、不安にもなりません。
私はチャートを見て「あ、下がってる」と意識してしまいます。意識すると、人間は動きたくなります。
妻はその「見て、動きたくなる」のスタート地点に立っていないわけです。
これは戦略として狙ったわけではなく、ただの結果です。
でも長期投資においては、「見ない」というのは強い武器になります。
見ないから売らない。売らないから、複利が効きます。
私はずっと見てきたので、いろんな判断をしてきました。その判断の一部が、結果的にマイナスに働きました。
「ちゃんと見ているからこそ、ちゃんと負ける」そんな構図がここにはあります。
理由②:銘柄を迷わないから、乗り換えない
もう一つの差は、銘柄選びです。
私は5年の間にいろいろ動かしてきました。
- つみたてNISA時代はS&P500
- 余剰資金でVTIを買い増し
- 高配当が気になってHDVも追加
- 新NISA開始タイミングでS&P500からオルカンへ切り替え
それぞれに理由はありました。
S&P500からオルカンへの切り替えは、新NISAで枠が大きくなったタイミングで「もう少し分散させたい」と思ったからです。
HDVは配当が入ってくる感覚が欲しかったからでした。
どれも、当時の自分なりには筋が通っていたつもりです。
でもこうやって振り返ると、何度も判断を挟んでいます。
判断には必ずコストがかかります。調べる時間、迷う時間、決める負担。
そして判断するたびに、「次もまた判断したくなる」という慣性が働きます。
一方で、妻は楽天VTI1本です。
5年前に決めて、それ以来変えていません。
「これでいいの?」と私が聞いても、「うん、よろしく〜」で終わります。
迷いがないんです笑
迷わないから、乗り換えない。乗り換えないから、その都度の判断ミスが発生しません。
私は何度も乗り換えて、そのうちのいくつかは結果的にプラスに、いくつかはマイナスに働きました。
トータルで見れば、「動かさない」方が単純に有利だったということです。
理由③:楽天VTI1本というシンプルさ
最後の理由は、ポートフォリオのシンプルさです。
妻の資産は、ほぼ楽天VTIだけです。
これがどれだけ強いか、最近わかってきました。
何が強いかというと、管理コストと心理コストが圧倒的に低いことです。
私は今、複数の商品を持っています。
オルカン、過去のS&P500の名残、VTIの一部、そういうものが混ざっています。
家計の振り返りのときも、それぞれの状況を把握しないといけません。
「オルカンは順調」「VTIはこのくらい」「S&P500の名残は…」増えてくると、把握するだけでけっこう疲れます。
妻はそれが一切ありません。「楽天VTIがいくら」、それだけです。
これは数字に出る差ではないですが、「投資を続けやすいか」という意味で大きな差だと思います。
投資で一番大事なのは、止めないことです。
止めないためには、しんどくない仕組みであることが必要になります。
複雑な仕組みは、しんどくなった瞬間にやめたくなります。
シンプルな仕組みは、しんどくならないから続けられます。
妻の楽天VTI1本は、その意味で「続けやすさ」を最大化していました。
これも狙ったわけではなく、ただ「他に手を出さなかった」結果です。
でも結果として、長期投資の本質に一番近い形になっていました。
学んだこと:詳しいことは、必ずしも有利じゃない
ここまで書いてきて、自分でも認めざるを得ません。
「投資を勉強してきた」ことが、必ずしも有利には働きませんでした。
知識が増えると、判断したくなります。
判断するたびに、コストがかかります。
そのコストが、長期に渡って積み上がっていきました。
妻は知識が少ない代わりに、判断もしませんでした。
判断しないという「非選択」が、結果として最適に近かったわけです。
これは勉強した側の負け惜しみではなく、純粋な学びだと思っています。
今後は、自分の運用方針も少し見直そうと思っています。具体的には、
- 銘柄をむやみに増やさない
- 相場を頻繁に見ない
- 月3万円の積立に戻して、淡々と続ける
このあたりですかね。
妻のスタイルに、少し寄せていきます。
「詳しい人が勝つ」のではなく、「動かない人が勝つ」。
この5年で、一番大きな学びでした。
来年の自分が少し楽になる投資、というブログの軸にもぴったり当てはまる結論だと思っています。
シリーズ記事はこちら
- 投資のETFを2〜3年で売却した話
- 夫婦でも「自分の分は自分で守る」。私の生活防衛資金100万円の作り方
- 夫婦で月4万円のNISA積立。これから合計6万円に増やしていく話
- 新NISAでS&P500とオルカンどっち?夫婦で別々に持ってわかった選び方
※当ブログは個人の体験記であり、特定の金融商品を推奨するものではありません。投資は自己責任でお願いいたします。

